心の中に不安や悲しみ、恐怖心やストレスなどがあった場合、寝つきの悪いことがあります。「眠りたいのに眠れない」のは、更なるストレスにもつながり、心が疲れてしまいます。身体の休養も不十分な為、精神的にも身体的にも苦しい状態になります。

心配事があって眠れない日が続く
寝よう寝ようとすると逆に目が冴える
几帳面で神経質である
ふとんに入って1時間、2時間たっても寝つけない
夜が明ける前に、目が覚める
夜中に5回以上、目を覚ます
枕が変わると寝つけない
寝る時間が不規則である
運動不足である
日中ひどく眠くなる

以上のうち4項目以上が当てはまる方は要注意です。不眠症になる可能性は十分あります。
不眠症  Q&A
Q:平均的な睡眠時間はどれくらいですか?
A:20〜30歳代の成人の睡眠時間は平均7時間くらいなのに対し、60歳代になると約6時間と減少します。つまり、睡眠時間は生まれた時をピークに年齢とともに減少するものなのです。たとえ不眠が続いたとしても、限界を超えると自然と眠りにつくようになっています。睡眠は身体はもちろん、脳が休息をとるための大切な時間なのです。「睡眠が量的あるいは質的に不足することで、本人が苦痛を感じたり、社会生活に支障をきたしたりする状態」を「不眠症」と呼んでいます。
Q:不眠の原因にはどのようなことが考えられるのでしょうか?
A:睡眠は1番のストレス解消法ですが、何かの原因で眠れなくなるとストレスの解消が上手にできなくなり、疲労が蓄積していくのです。「不眠」は、とてもありふれた症状なのです。
Q:具体的な症状は?
A:不眠と一口に言っても、人により症状はさまざまです。1番多いのは「布団に入ってもなかなか寝付けない」というタイプで、「夜中に何度も目が覚めてしまう」「夜が明ける前に目覚めてしまう」「時間的には十分寝ているが、朝、目覚めても寝た気がしない」等のタイプもあります。
Q:睡眠は1日にどのくらいとるのが良いのですか?
A:健康を維持するためには「十分な休息や睡眠」が必要です。しかし最近では「仕事や勉強が忙しくて、十分な睡眠時間がとれない」といった理由による睡眠不足や、「眠りたいのに眠れない」「眠っているのに、寝た気がしない」等といった、睡眠に関する悩みを抱える人が増えています。厚生労働省によると、およそ5人に1人は不眠に悩んでいるという調査結果が出ています。しかし、実際に不眠を理由に病院やクリニックを受診するのは、そのわずか8%にすぎません。不眠に悩む人は「眠れないくらいで病院に行くのは…」と受診を躊躇する人が多く、まだまだ「病院の敷居」が高いのが現状です。不眠症は極ありふれた、軽視され易い身近な病気と言えます。
Q:睡眠は必ずとらなくてはいけないものですか?
A:睡眠を取らなくても、横になって身体を休めていれば、肉体的な疲労は回復するはずです。しかし、脳には睡眠が必要で、重症な睡眠不足になると記憶の障害や注意力の低下が起きたりします。睡眠は身体の疲労回復のために必要ですが、それ以上に「脳を休ませること」が重要なのです。脳は膨大な情報を処理し、全身に色々な命令を出しています。朝から晩まで色々な作業をしていると疲労や老廃物が次第に蓄積されるため、定期的に休ませることが必要となるのです。この時睡眠が大きな役割を果たします。
Q:夢を見るのは?
A:睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の2つの相があり、ノンレム睡眠から始まり、その後にレム睡眠へと移ります。ノンレム・レム睡眠のサイクル(約90分位です)は一晩のうちに4〜5回繰り返されます。睡眠には身体と脳を休ませる役割があり、ノンレム・レム睡眠が「身体の眠り」と「脳の眠り」の2つの相となるのです。ノンレム睡眠と呼ばれる「脳の眠り」は、脳も寝ている深い眠りのことを言います。一方レム睡眠の時は、身体は寝ているのに脳は起きている浅い眠りのことで、このレム睡眠中に何かの拍子で目が覚めると、「意識はあるのに体が動かない」という、いわゆる「金縛りの状態」となります。
Q:「夢を覚えているか、いないか」はレム睡眠中に目が醒めたかどうかで決まるということですね?
A:そうです。ですから「昨日は夢を見なかった」のではなく、夢を見たのに覚えていないだけなのです。また「歳をとると夢を見なくなる」と言われますが、これは歳をとると夢を見ている睡眠(レム睡眠)が減少するためです。そしてレム睡眠の時に記憶の整理をしているとも言われています。